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くりちゃんの闘病記②食べてくれるものを探して

  • 16 分前
  • 読了時間: 7分
4月 庭仕事をしている間、いつものようにくりちゃんも外に出していました。
4月 庭仕事をしている間、いつものようにくりちゃんも外に出していました。

🐔食べてくれるものを探して

くりちゃんを保温箱に入れた日から、それまで毎日食べていた、おからやぬか、野菜を混ぜて作る発酵飼料も、市販の配合飼料も、まったく口にしなくなりました。


大好きだったゆで卵も、猫缶の魚のフレークも食べません。


お湯でゆるくした卵の黄身をスプーンで口元まで運ぶと、イヤイヤと首を左右に振り、顔を背けました。


細かく刻んだリンゴやイチゴだけは少し食べてくれましたが、それだけでは栄養が足りません。


少しでも体力を維持してほしいと思い、はちみつを少量与えたり、小鳥用の栄養剤を水に混ぜたりしながら、何とか栄養を摂ってもらおうと工夫しました。



🏥 頼れる病院が見つからない

日に日に鶏冠は白っぽくなり、貧血の症状が目に見えて分かるようになりました。


鳥を診察している動物病院へ連れて行きましたが、診てもらえるのはインコやオウムなどのペットの小鳥だけで、鶏は診察できないと断られてしまいました。


他の病院にも電話で問い合わせましたが、返ってくる答えは同じでした。

その時、「もう病院を頼るのではなく、自分にできることを精一杯やろう」と決めました。


🥣 少しでも食べてほしい

インコや文鳥のヒナに与える粟玉を柔らかく煮て卵の黄身を混ぜたり、お粥を作ってすり鉢で米粒を潰し、お湯でのばしたり……。


少しでも食べてくれそうなものを考えながら、毎日のように試しました。


チャボを飼っている友人に相談すると、人間用の栄養ドリンクを一滴飲ませたり、飲み水に混ぜたりすると良いと教えてもらいました。


そこで、薬局でカフェインの入っていない子ども用の栄養ドリンクと、脱水時の水分・電解質補給に使われる経口補水液「OS-1」を購入し、スプーンで少しずつ飲ませたり、飲み水に混ぜたりしました。


そして、「何とか血や肉になるものを食べてほしい」という思いから、猫用のちゅ~るを与えてみました。

すると、驚いたことに4本続けて食べてくれたのです。

嬉しくなって、その日のうちに40本入りの大袋を買いに行きました。


「これなら食べられる。」


そんな希望が見えた瞬間でした。

しかし、その後はまったく口にしなくなってしまいました。


冷凍のトウモロコシも、お湯で温めたものを一度だけ食べてくれましたが、それ以降は口にしませんでした。


次に思いついたのは、メジロなどの食虫性の小鳥に与える「すり餌」でした。

ちゅ~るのようなやわらかい形状なら、食べてくれるかもしれない。

そう思い、ホームセンターのペットコーナーへ走りました。


私がペットショップに勤めていた頃、メジロなどの食虫性の小鳥に与えるすり餌には、栄養価の高いものをいろいろ配合して作っていました。

食べるのが難しいメジロも、そのすり餌ならきれいに食べてくれたため、オーナーから、


「なかなか食べてくれないメジロなのに、すり餌を作るのが上手だね。」


と褒めてもらったことを思い出したのです。


「あれなら、くりちゃんも食べられるかもしれない。」


そんな期待を込めて、久しぶりにすり餌を作り、シリンジで少しずつ飲ませました。


しかし翌日、大変なことになりました。

すり餌がそのうの中で固まり、まったく消化されていなかったのです。

オリーブオイルを少量飲ませると、その固まりを吐き出してくれたため、事なきを得ました。

吐き出したものは、まるで魚肉ソーセージのような固い塊になっていました。

その姿を見て、くりちゃんの消化する力は、私が思っていた以上に弱っているのだと痛感しました。


もう回復するのは難しいかもしれない。

そんな思いは、心のどこかにありました。

それでも私は、「もしかしたら」というわずかな希望を手放すことができず、


「これなら食べられるかもしれない。」


「これなら元気になるかもしれない。」


そう思っては、次々と新しいものを試していました。


でも、それは本当にくりちゃんのためだったのでしょうか。

私はアニマルコミュニケーターです。


普段は動物たちの気持ちに耳を傾け、

「その子にとって何が幸せなのか」を大切にお伝えしています。


それなのに、くりちゃんのことになると、

「生きていてほしい」という私自身の願いがあまりにも強くなり、くりちゃんの気持ちより、自分の思いを優先してしまっていました。


その時、私は、自分のエゴを痛感しました。


「生きてほしい」という願いは、紛れもなく愛情です。


でも、その愛情が強くなりすぎると、相手の気持ちよりも、自分の願いを優先してしまうことがあります。


くりちゃんは、自分の体が受け付けるものと、受け付けないものを、本能でちゃんと分かっていました。


無理をして食べるのではなく、自分の体と対話しながら、「今、食べられるもの」を選んでいたのです。


本当に大切なのは、私が「食べてほしい」と願うことではありませんでした。


くりちゃんが、今、何を望んでいるのか。


何を心地よいと感じ、何が幸せなのか。


その気持ちに寄り添うこと。


それこそが、家族として、そしてアニマルコミュニケーターとして、一番大切にしなければならないことだったのです。

その日を境に、私は「何を食べさせるか」ではなく、「くりちゃんが自分らしく穏やかに過ごせること」を一番に考えるようになりました。

遠赤外線サウナの低温モードで日に数時間温浴。対面に座り、時々、フルーツやお水を与えました。
遠赤外線サウナの低温モードで日に数時間温浴。対面に座り、時々、フルーツやお水を与えました。

♨️ 体を温めながら過ごした日々

フルーツばかりでは体が冷えてしまう。


そう考えた私は、がん治療にも使われている遠赤外線サウナを低温に設定し、くりちゃんを温めることにしました。


30分ごとにタイマーが切れるため、そのたびにスイッチを入れ直し、日に数時間サウナに入れました。


すると少しずつ食欲が戻り、フルーツと水分を口にしてくれるようになりました。


庭に出ると、オリーブの木の下で土を掘って虫を探していました。
庭に出ると、オリーブの木の下で土を掘って虫を探していました。
虫やミミズを捕って食べている姿を見ると嬉しい気持ちになりました。
虫やミミズを捕って食べている姿を見ると嬉しい気持ちになりました。
日向ぼっこをしているくりちゃん
日向ぼっこをしているくりちゃん

また、暖かい時間帯には庭へ出して日光浴をさせ、できるだけ自由に過ごしてもらいまし

た。

外へ出ると、土を掘って虫を探したり、レイズドベッドの野菜をついばんだりしていました。


卵や魚は食べなくなっても、土の中で見つけたコガネムシの幼虫や、ミカンの葉に付いていたアゲハチョウの幼虫は喜んで食べてくれました。


まだ4月だったため、庭にいる虫は少なく、小さなものばかりでした。

それでも庭へ出るたびに、私も夫も夢中になって虫を探しました。


「今日は見つかるかな」


「これなら食べてくれるかな。」


そんな思いで見つけた虫を差し出し、くりちゃんが食べてくれると、本当に嬉しかったことを覚えています。


そして私は、くりちゃんに何度もこう伝えました。


「いつも庭の虫を食べてくれてありがとう。本当に助かっているよ。」


庭の虫たちを食べてくれたおかげで、野菜や果樹は元気に育ちました。

くりちゃんは、私たちの大切な家族であると同時に、頼もしい庭のパートナーでもあったのです。


日に日に動きはゆっくりになり、庭を歩く時間も短くなっていきました。

それでも、外の風に当たり、土の匂いを感じ、大好きな虫を探す時間は、くりちゃんにとって大切なひとときだったように思います。


家へ戻ると、すぐにサウナで体を温め、こまめにフルーツと水分を与える。

その時、その時のくりちゃんの様子を見ながら、一日一日を大切に過ごしました。


そんな毎日を繰り返しながら、一か月が過ぎていきました。


※この記事は、2026年春に愛鶏くりちゃんを看病した際の記録です。

当時の様子や私が実際に行ったケアを綴っています。同じような症状でも原因はさまざまですので、一例としてお読みいただければ幸いです。

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