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🏔️ ニセコ町が守ろうとする「水の命」― 公有地返還訴訟と署名活動


水の国・日本――その象徴がニセコの自然に息づく
水の国・日本――その象徴がニセコの自然に息づく

北海道・羊蹄山のふもとに広がるニセコ町。世界的なスキーリゾートとして知られる美しいこの町で、今、大切な自然を守るための大きな争いが起きています。

その舞台となっているのは、町民の約8割、4,000人の命を支える「水源地」。この土地をめぐり、所有権を争う裁判が続いているのです。


💧 命の水を守るために

問題の土地は、札幌ドーム3個分にもあたる広さで、ニセコ町の市街地に水を届ける重要な水源地。町は2011年に北海道内で初めて「水道水源保護条例」を施行し、2013年にはこの土地を正式に取得しました。

しかし、元所有者である企業から「過去に無断で売買された土地だ」として返還を求められ、昨年の一審で町は敗訴。現在は札幌高裁で控訴審が続いています。

町の担当者はこう語ります。

「町として一切落ち度のない、正規な手続きで取得した土地です。町民の生命と暮らしを守るために譲るわけにはいきません。」

📝 署名活動に込められた願い

自治体が裁判のために署名を呼びかけるのは異例のこと。それでも町は「民意を示すことで、裁判所に適切な判断を求めたい」とオンライン署名を始めました。

署名は今月25日まで受け付け、月末には裁判所に提出する予定です。

この取り組みは単なる地域の問題にとどまらず、私たちに「水をどう守るか」という大きなテーマを考えさせます。水を守ることは、暮らしを守ることなのです。


🌍 世界から見た「水の争い」

実はこの問題は、ニセコ町だけの話ではありません。1995年、世界銀行の副総裁イスマイル・セラゲルディン氏は、次のように警告しました。

「20世紀は石油をめぐって戦争が起こった。21世紀は水をめぐって戦争が起こるだろう。」

世界ではすでに、ナイル川やインダス川の水利権をめぐる対立、干ばつが原因の社会不安など、水をきっかけにした衝突が増えています。

石油はエネルギーの源ですが、水は生命そのもの。だからこそ「水をどう守り、どう分かち合うか」は、世界共通の課題なのです。


🌱 私たちの暮らしに重なるテーマ

羊蹄山の雪解け水は、町の暮らしを支える命の源。ニセコ町が守ろうとしているのは単なる「土地」ではなく、未来を生きる人々の「いのちの水」です。

そしてこのテーマは、遠くの町の話ではなく、私たち自身の暮らしにも重なります。蛇口をひねれば当たり前のように出てくる水。その一滴一滴も、自然が長い年月をかけて育み、人が守り続けてきた恵みなのです。


蛇口をひねれば水が出る――その当たり前を守りたい
蛇口をひねれば水が出る――その当たり前を守りたい

🌟 未来への問いかけ

水は命そのもの。ニセコ町の訴えと署名活動は、私たちにこう問いかけています。

「毎日飲む一杯の水は、どこから来ているのか」「その水を、次の世代にどう受け渡していくのか」

この問いに向き合うことが、未来を守る第一歩になるのではないでしょうか。


⚡期限迫る!ニセコ町の署名はこちらから↓


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