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「赤ちゃんを守りたい」外猫マリーちゃんが選んだ場所|信頼が導いた出産準備

更新日:22 時間前

〜信頼の証として、彼女が見せてくれた行動〜

2016年3月下旬 サンルームに入った日のマリーちゃん
2016年3月下旬 サンルームに入った日のマリーちゃん

🏠 ごはんを食べに来る毎日が、当たり前になった頃

2016年3月。マリーちゃんが我が家にごはんを食べに来るようになって、ちょうど1年が経っていました。

寒い冬の間、彼女は毎日サンルームの外でごはんを待っていました。冷たいタイルの上では体が冷えると思い、私は衣装ケースを使ってシェルターを作り、その中で少しでも暖かく過ごせるように工夫していました。

毎朝、サンルーム越しにマリーちゃんの姿を確認してからごはんを用意するのが、私の日課となっていたのです。


👀 ある日、気づいた「お腹のふくらみ」

そんなある日、マリーちゃんのお腹がふっくらとしていることに気がつきました。

日を追うごとに、彼女のお腹はどんどん大きくなっていき、小柄な体に対して明らかに大きくせり出してくるその様子に、「いったい何匹の赤ちゃんがいるのだろう…」と心配になるほどでした。


🌧️ 姿を消した、ある雨の日の朝

そして、ある朝のこと。

いつものようにごはんを準備し、サンルームから外をのぞくと、マリーちゃんの姿がありませんでした。名前を呼んでも現れず、昼が近づいても来る気配がないまま。

その日は小雨が降っていて、なんとなく不安な気持ちになりました。

「マリーちゃん、どうしたのかな……大丈夫かな……」

何度も外を見に行っては落ち着かず、家事にも手がつきませんでした。


🚪 玄関先で、マリーちゃんが待っていた

お昼ごはんを買いに出ようと玄関を開けたときのことです。

なんと、玄関前にマリーちゃんが、遠慮がちにうずくまっていたのです。

普段は人目を避けるように裏庭にしか現れなかったマリーちゃんが、玄関にいるのはとても珍しいことでした。

「どうしたの?」と声をかけると、彼女はじっと動かず、その場に留まっていました。


🧡 オレンジに輝くオーラが伝えてくれたこと

私はその場で静かにアニマルコミュニケーションを試み、彼女の気持ちを聴いてみました。

するとマリーちゃんのオーラがオレンジ色に輝き、心の中に強く響いてきた言葉がありました。

「お腹の赤ちゃんを守りたい。安全に産みたい。」

その想いを感じた瞬間、1年前に「妊娠しているかも?」と感じた時のことが頭をよぎりました。あの時は早産や流産などで赤ちゃんを失っていたのかもしれない。

もしかしたら、この1年間、彼女は私が信頼できる人間かどうかを見ていたのかもしれません。


🐾 「ついてきて」そして、サンルームへ

目の前のマリーちゃんを放っておくことなど、できるはずもありません。

私は彼女にそっと伝えました。

「わかった、ついてきて。」

そう言って玄関を出て、家のわき道を通って裏庭へ向かうと、マリーちゃんは静かに私の後をついてきました。

サンルームの外からドアを開けて、こう話しかけました。

「ここに入ったら、赤ちゃんを産むまで外には出られないよ。子どもたちは、みんな大切にしてくれる人のところへ迎えてもらうからね。」

その言葉に、マリーちゃんは迷うことなく、すっと中に入りました。

電気毛布の暖かさを堪能
電気毛布の暖かさを堪能
思わずゴロン
思わずゴロン
マットの上も冷たくない
マットの上も冷たくない

🌸 初めて触れさせてくれた瞬間

私はサンルームのベンチに腰を下ろしました。するとマリーちゃんも、すぐそばに来て隣に座りました。

そしてその時、彼女は初めて、私に背中を撫でさせてくれたのです。

それまで一度も触れさせてくれなかった彼女が、自ら近づいてきてくれたこの瞬間に、マリーちゃんの強い意志と深い信頼を感じました。

(ちなみに、その後また距離は元に戻り、この時だけが唯一触れさせてくれた瞬間でした。)


🛏️ 出産準備と、静かな10日間

その後すぐに、布製のケージにダンボールとペット用ベッドを入れ、上から電気毛布と毛布をかけて、暖かい産箱を用意しました。隣にはトイレも設置して、万全の出産準備を整えました。

それから10日間。マリーちゃんは一度も「外に出たい」とは言いませんでした。


🐈‍⬛ もう一つの不思議な出来事

数日後のある日、見たことのない猫がサンルームの外に現れました。

それは全身グレーの美しい毛をしたオス猫。

マリーちゃんをじっと見つめていました。

「あっ、この子が赤ちゃんたちのお父さんだ。」

そう、直感で思いました。彼はその一度きりしか現れませんでしたが、マリーちゃんが自分の居場所を彼に知らせていたのかもしれません。

「さすが、アニマルコミュニケーションの達人だなあ」そんな風に、ほのぼのとした気持ちになった出来事でした。

小さな体に収まりきらないくらいの大きなお腹。赤ちゃんを守りたい一心だったのがよくわかりました。
小さな体に収まりきらないくらいの大きなお腹。赤ちゃんを守りたい一心だったのがよくわかりました。

🌷 次回予告:いよいよ出産の日

こうしてマリーちゃんは、自らの意志で安全な場所を選びました。

それは、彼女なりの「信頼」のかたちだったのかもしれません。

そして10日後、いよいよ出産の瞬間が訪れます。次回は、マリーちゃんの出産と、4匹の赤ちゃんとの出会いのお話をお届けします。

(つづく)

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