🐱 マリーちゃんとの出会い|名前を教えてくれた日
- かとうようこ
- 1月11日
- 読了時間: 3分
更新日:23 時間前
〜マリーちゃんとの出会いと、はじまりの春〜

🌿 春の訪れと、マリーちゃんの登場
前年の暮れ、キジ猫の男の子「オリマー」が、ふと現れて我が家に通うようになりました。彼とのひと冬の交流は、短くも印象深いものとなりました。(オリマーのお話は、また改めてご紹介しますね。)
そして春――。オリマーの姿が見えなくなったちょうどその頃から、毎日のように現れるようになった猫がいました。それが、マリーちゃんです。
🧱 裏庭での、はじまりの会話
初めてマリーちゃんに声をかけた日のことは、今でもよく覚えています。
その日、私は裏庭でレンガを敷く作業をしていました。黙々と作業をしていると、そっと近づいてきた猫がひとり。
ふとした思いつきで、私はその猫に話しかけました。
「あなたは、なんていう名前なの?」
それまで、動物に直接名前を尋ねたことなどなかった私。でもその時は、自然と口から出た言葉でした。
すると不思議なことに、問いかけた瞬間、「マリー」という名前がふわりと脳裏に浮かんできたのです。
🐾 名前を伝えてくれた瞬間
これまで家に迎えた動物たちの名前は、じっくり考えて決めてきました。「どんな名前が似合うかな?」と数日悩むことも、珍しくありませんでした。
でも、この時は違いました。
「マリーちゃん」――それは、まるで彼女自身が名乗ってくれたかのように感じたのです。
もちろん、マリーちゃんは野良猫。どこかでごはんをもらっていて、すでに誰かから名前をもらっていた可能性もあります。
けれど、私にとっては「この子はマリーちゃん」と自然に呼べたことが、何よりの確信になりました。


🐈 距離はあるけれど、そばにいてくれる存在
マリーちゃんはとても小柄で、生後半年ほどに見えました。
彼女との距離は、いつも2メートル以上。近づきすぎると、すっと離れてしまいます。
でも、私が裏庭で作業をしていると、彼女はそばに来て、レンガの上で横になりながら静かにこちらを見つめていました。
触れられなくても、通じ合っているような感覚。そんな空気が、そこにはありました。
👀 小さな体に宿る、いのちの気配
ある日、ふとマリーちゃんのお腹に目をやると、乳首が少し目立っていることに気がつきました。
「もしかして、妊娠しているのかも…?」そう思って気にかけて様子を見ていましたが、その後、子育てをしているような気配はありませんでした。
それでも彼女の中には、何か大きな変化が始まっていたのかもしれません。
🌸 そして一年後…
こうして少しずつ築かれていったマリーちゃんとの関係。その一年後、私たちの関係が大きく変わる出来事が起こります。
それは、あの雪の日の静かな奇跡へと、つながっていくのです。
(つづく)
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