
昨年末、ミシェルに大変なことが起こりました。
人恐怖症ながら、デスクの前に私が座っている時は、すぐ近くまで来て、お腹を見せたり、すり寄って来るようになっていたミシェルが、数日、あまり姿を見せないなと思っていたら、久しぶりに顔を見せるや、いつもより少し離れたところから片足をあげてこちらをじっと見つめていました。
足が痛いことはすぐに分かったけれど、とにかく、近づかれるのが怖い子なので、まずは捕獲して、状態を確認しなければと思いましたが、一度捕まると、警戒心が増して次に捕まえるのがますます難しくなります。
ミシェルは、好酸球肉芽腫を持っているので、悪化してくると肉球の間や口の中、体の表面にも潰瘍ができて、かきむしって血膿が出てくるので、また症状が出たんだろうと思って、捕まえたらそのまま病院に連れて行った方がいいと考えました。
翌日、近所の動物病院に予約を取ってから、夫と協力して逃走経路を塞いで何とかミシェルを捕獲しました。
さっそく足の裏を確認すると、予想していたような潰瘍ではなく、なんと爪が2本も肉球に刺さっていました。傷口からは血が滲み、歩くたびに傷に爪が食い込んでいたのがわかりました。なんてことでしょう!かわいそうに…さぞ痛かったことでしょう。
高齢猫には多いケースだそうですが、特に前足は、弧を描くように爪が伸びるので、1回転して肉球刺さることがあるようです。
痛くてしばらく隠れていたけれど、困って何とかしてもらいたくて自己申告してきたんだなと思いました。
病院で処置をしてもらって、傷が完全にふさがるまでの1週間エリザベスカラー生活をすることになって、またまたミシェルはかたくなに心を閉ざしてしまいました。
しばらくは一人でトイレを使った方がいいと思い、個室に入れていましたが、ごはんを持って部屋に入ると、逃げて隠れて、次に様子を見に行くと、先ほどまでいたところからまた逃げて身を隠す、といった感じで、食事も2日間はほとんど口を付けないショックぶりでした。3日目には、ウエットフードに口をつけるようになり、4日目ごろから、ドライフードも少し食べるようになって、徐々に食欲は戻ってきましたが、顔を見ると威嚇され、逃げ隠れされて、捕まえたことを根深く怒って拗ねているようでした。
また、エリザベスカラーをされていることも、腹を立てている原因のようでした。
しかし、個室に4日もいると寂しくなって、他の猫たちがいるところに行きたがり、部屋から出せと言ってくるようになりました。
足の傷も瘡蓋ができている段階なので、ミシェルを刺激しないように、部屋のドアを開けて出入り自由にさせておくと、私と夫を避けながら、自由に過ごすようになりました。
そして、お正月を過ぎ、そろそろエリザベスカラーをとってやろうということになって、また、再び夫に協力してもらい、ミシェルの逃走経路を塞いで距離を詰めて、カラーを取りました。
その時のミシェルの叫びっぷりと言ったら…。
またまた怒って、避けられています…。


しかし、爪を切らないと、再び伸びて肉球に刺さる可能性があります。
これまでは、ミシェルが自分のペースで馴れてくれるのを待っていましたが、今後は私たちの関わり方を変えていく必要があるようです。

Comments